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ASCO 2013 米国臨床腫瘍学会レポート

投稿日:2013年6月 4日 (火)

 asco 2013

今年のASCOは2013年5月31日~6月4日にシカゴにて開催されました。
当教室からは"胃癌の術後補助化学療法に関するSAMIT試験"について吉田教授のご発表がありました。その様子について、ASCOへは3回目の参加となられる髙橋先生がレポートします。

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髙橋 孝夫 先生

ASCO 2013 Best of ASCO

今年のASCOも例年通りシカゴにて、2013年5月31日~6月4日まで開催された。シカゴも日本同様に大変暑かったが、雨が降り小寒い日もあった。今回のASCOでは当科の教授、吉田和弘先生ご発表の"胃癌の術後補助化学療法に関するSAMIT試験結果"がLate breaking Abstractsにacceptされ、ASCOのoralでpresentationすることもあり、小生はボスの晴れ舞台を見にきたのである。もちろんそれだけではなく、小生が共同演者にさせていただいていた臨床試験の発表を拝聴することや、今回のASCOのトピックスの座談会に招かれていた。ASCO本会議は3回目であり、例年通り多数の興味深い臨床試験結果がオープンとなり大変勉強になったが、やはりボスの立派なpresentationが盛大に行われ、感慨深い特別なASCOであった。

5月31日現地入りし、いろいろな仕事や学会の聴講とあわただしくすごしてきたが、6月3日が無事終わるまで小生もなんとなく落ち着かなかった。いよいよ発表の6月3日を迎えた。午前に発表である。快晴で大変晴れやかな良い天気であった。

"A Phase III Randomized Clinical Trial of Adjuvant Paclitaxel Followed by Oral Fluorinated Pyrimidines for Locally Advanced Gastric Cancer -SAMIT Study-"
局所進行胃癌術後補助化学療法におけるPaclitaxel→経口フッ化ピリミジン製剤逐次投与療法の無作為化第III相臨床試験:SAMIT試験
この演題はBest of ASCOに選ばれ、我々岐阜大学腫瘍外科の医局員にとってもたいへん名誉なことである。

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口演が始まる前の様子;日本から先生方が大勢応援に駆け付けていただいた。
会場Hall D1前の様子;この向こうに6スクリーンを有する大会場がある。
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発表のアナウンス;2013年6月3日(月)9:45AM-12:45PMのセッション Gastrointestinal (Noncolorectal) Cancer 3番目 Late Breaking Abstracts?#LBA4002
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いよいよ吉田教授の口演が始まります。6個の巨大スクリーンで映し出され、大変多くの聴衆がおり、おそらく数千人近いのではないかと推察される。このように大きな会場であった。
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はじめにマウスが動かないというハプニングが生じたが、動揺されることなく、落ち着いて対応され、発表が始まった。

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流暢な英語でさすがである。小生は最前列をキープしたが、後ろの方からは豆粒くらいでしか演者は見えず、双眼鏡が必要である。

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質問に答えていらっしゃるところである。2つ質問が出て、しっかりと答えていらっしゃった。

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小生が座っていた最前列からの撮影であるが、最前列からもかなり距離がある。

本試験は、漿膜浸潤胃がんにおける補助化学療法の臨床試験で、1500例という世界で最も多くの症例を集積した試験である。フッ化ピリミジン系薬剤にpaclitaxel を上乗せすると、有意差はないものの有用性 が示唆された。一方、S-1はUFTに比べ有意に有用であるという新たな情報の発信をすることができた。

大変すばらしいpresentationであった。小生は最前列に座っており、始めにマウスが動かずスライドがめくれないというハプニングがあり、自分のことのようにどうしようと焦ったが、それは小生のみで、当のご本人は落ち着いて対応され、さすがであった。発表が終わった後では拍手が起こった。

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学会場シカゴ・マコーミックプレイス内にて;学会場は大変広い。発表後会場のメインストリートで撮影。
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吉田教授の大盛況な口演が終わった後、学会場前にて;SAMIT試験のPIであられます円谷先生と。
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左より円谷先生、坂田先生、吉田教授、小生。
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6/3夜にEAGLE試験の打ち上げで食事後、日本の著名な先生方と一緒に。

ASCO2013でよく勉強した。さあ、これを糧にして、これからの診療に活かして頑張るぞ。
たくさん元気をいただいて、日本に帰国した。

文責:高橋孝夫