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ESCP 2013  ヨーロッパ大腸肛門病学会レポート

投稿日:2013年9月25日 (水)

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第8回ヨーロッパ大腸肛門病学会に参加して

岐阜大学 腫瘍外科   

平成8年卒 松橋 延壽

 2013年9月25日から27日まで第8回ヨーロッパ大腸肛門病学会(セルビア:ベオグラード)に参加した。今回の学会発表は、がん集学的治療研究財団における臨床試験で前赴任先(岐阜県総合医療センター)での分担責任医師であり、積極的に試験に参加したため(全国3位の登録数)海外発表の権利を頂き、がん集学的治療研究財団より推薦され発表の機会を頂いた。

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学会正面会場


発表内容は開腹大腸癌手術における大建中湯の有用性であり、Clinical efficacy of daikenchuto for colon cancer patients having colectomy: 1year follow-up of a randomized, double-blind, multicenter, placebo-controlled trialというタイトルで発表した。
ポスター発表ではあったが、大建中湯はヨーロッパの医師においても非常に興味があるようで、大建中湯の成分、副作用について、治療の有用性など多くの質問を受けることがあった。また本試験の結果における質問も多々あり、今後の大建中湯など漢方薬の世界進出のきっかけになることを願った。

escp6 ポスター発表:Clinical efficacy of daikenchuto for colon cancer patients having colectomy : 1 year follow-up of a randomized, double-blind, multicenter, placebo-controlled trial


ヨーロッパ大腸肛門病学会は初めての参加であったが、ヨーロッパ各国の大腸専門の医師が非常にたくさん参加しており、非常に盛況な学会で驚いた。個人的には経肛門的直腸切除TAMISの教育講演、セッションなどへ十分に参加することができ、またトレーニングボックスにも参加することができたため非常に有用であった。今後NOTESへの移行において避けては通れない治療法であり、今後日本でもどのように展開されていくのか大変興味があり、何らかの形で関わりあえる機会にめぐり合えば、積極的に参加していきたい。

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TAMIS会場
トレーニングボックスでは多くの医師が積極的に参加
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リアルなトレーニングで、ゲーム感覚で腹腔鏡手術を体感できる


またセルビアという国にもはじめて入国したが、NATO空爆跡地、ホテルなどは会場からすぐのところにあり、戦争の爪痕が生々しく残っており、改めの平和の大切も身に染みた。
学会に参加して現在の大腸肛門病における世界の流れなどがよく理解でき、日本では味わえない刺激があった。地道に努力し、自教室の症例をしっかり蓄積し、客観的評価を行い、世間に公表する重要性を再確認した。またそこで自分たちの治療(成績)を見直し、よりよい治療を当教室から発信できるようすべきであると思い、新たな活力が湧く機会を頂いたがん集学的治療財団に感謝の意を述べたい。

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ベオグラードの街並み
NATO空爆跡地