教室日記

トップページ > 教室日記 > 岐阜大学医学部第二外科開講60周年記念式典を行いました。

岐阜大学医学部第二外科開講60周年記念式典を行いました。

投稿日:2016年12月 4日 (日)

今年の同門会は第2外科開講60周年の節目の年であり、「岐阜大学医学部第二外科開講60周年記念式典」として会を執り行いました。
日時 2016年12月4日
場所 岐阜グランドホテル

式次第

1. 開式の辞
2. 物故者への黙祷 
3. 挨拶・・・同門会長 堀部 廉 先生
4. 挨拶・・・佐治重豊 名誉教授
5. 挨拶・・・吉田和弘 教授
6. 開講からの60年を振り返って   

初期(竹友隆雄 教授~坂田一記 教授) ・・・佐治重豊 名誉教授
開講時の思い出 ・・・須原貴志 先生
中期(佐治重豊 教授) ・・・國枝克行 先生
後期(吉田和弘 教授) ・・・高橋孝夫 先生
一年を振り返って ・・・吉田和弘 教授

7. 記念撮影
8. 同門会長挨拶・・・堀部 廉 先生
9. 乾杯 ・・・吉田和弘 教授
(会食・歓談)
10. 閉会の辞・・・佐治重豊 名誉教授

IMG_4363.jpg
IMG_4393.jpg IMG_4411.jpg

同門会長 堀部廉 先生 開会のご挨拶

佐治重豊 名誉教授からご挨拶

IMG_4422.jpg IMG_4386.jpg
吉田和弘 教授からご挨拶 司会は山口和也先生
IMG_4377.jpg IMG_4378.jpg
佐治名誉教授御夫妻と吉田教授御夫妻 須原元院長奥様、上田先生御夫妻
IMG_4396.jpg
開講60周年の節目の式典であり、180名を超す多くの先生方が出席されました。

開講からの60年を振り返って


第二外科開講からの60年を初期中期後期に分け、それぞれの時代のことを各先生方がお話くださいました。

初期(竹友隆雄 教授~坂田一記 教授) ・・・佐治重豊 名誉教授

IMG_4439.jpg

12.JPG

佐治名誉教授から第二外科黎明期の竹友教授、坂田教授時代のお話や、若手医師に向けて佐治名誉教授の教授時代の考え方についてのお話、病院長時代の新病院建築にまつわる話まで多岐にわたってお話いただきました。
 現在柳戸に移転した岐阜大学医学部附属病院が存在すること、第二外科が発展繁栄していることは佐治名誉教授の御努力があったからこそ存在していることを再度痛感致しました。

開講時の思い出 ・・・須原貴志 先生

IMG_4465.jpg

IMG_4477.jpg

金山病院院長の須原先生からは開講時の思い出として、開講時のスタッフであった先生のお父様の話や、ご自身の幼少期に参加した医局行事などを当時の写真と共に振り返ってお話されました。

中期(佐治重豊 教授) ・・・國枝克行 先生

IMG_4501.jpg
IMG_4491.jpg

岐阜県総合医療センター副院長の國枝先生からは佐治名誉教授の教授時代のお話をいただきました。ご出席いただいていた多くの先生方の昔の貴重な写真も多く交えながら、臨床のこと、研究のことや佐治名誉教授が会長として執り行われた癌治療学会、ACOSなどの学会運営のことなどをお話いただきました。

後期(吉田和弘 教授) ・・・高橋孝夫 先生

IMG_4530.jpg
IMG_4522.jpg

第3世代(後期)として、高橋先生からは吉田教授時代のお話をしていただきました。

吉田教授はいつも"患者さんを自分の身内だと思って治療、診察にあたりなさい"と口癖のように医局員に言われます。このことが医師として基本姿勢であります。それを前提として我々岐阜大学病院では患者様への最新・最善の医療の提供のため努力し、レベルの高い癌の外科治療の提供と新たな標準治療確立のための先進的治療開発を重要視し、取り組んできました。特に以下を中心に取り組んでいます。
① 侵襲手術の確立、つまり鏡視下手術の普及。
② 癌の根治性を担保した機能温存手術。
③ 切除不能・進行癌に対する化学療法を用いたAdjuvant Surgery、つまり抗がん剤により腫瘍を縮小させ、根治術を行い、更なる生存期間延長や、治癒をも目指した治療法。
④ 臨床試験に参加し新たなエビデンスを発信する
また、学会にも積極的に参加し、国際学会での発表や、吉田教授が会長として執り行われた日本消化器病学会東海支部会や日本癌治療学会 市民公開講座などの開催もありました。
医局説明会など積極的に研修医、学生との交流をし、外科医療の魅力について伝えています。入局者数も増加し、医局員も増加しました。また岐阜の小児外科医療の発展・充実のため、京都府立医科大学小児外科と共同で行っている京都岐阜小児外科カンファレンス(KGPS)の様子、また、忘年会や医局旅行や医局員の家族も招いてのバーベキューのことなど写真を交えて多岐にわたってお話いただきました。

一年を振り返って ・・・吉田和弘 教授

IMG_4585.jpg

吉田教授からは、同門会で毎年お話いただいている1年を振り返って・・・今年1年間できたこと・できなかったことについて以下お話いただきました。
 最も大切にしている患者様への良質な医療の提供することを目標としています。
 現在手術症例においては2015年における腹腔鏡・胸腔鏡手術は原発性胃癌(悪性腫瘍):50例/年(胃悪性腫瘍100例/年), 食道癌:13例と過去最高数 (食道悪性腫瘍46例/年)を中心に原発性結腸・直腸癌(悪性腫瘍):153例/年(大腸悪性腫瘍180例/年)、原発性・転移性肝癌(悪性腫瘍):5例/年(肝腫瘍40例/年)で通常の開腹術はもとより腹腔鏡手術の割合も増加することができ、2016年においても同様に症例数の増加が期待されます。食道癌においては教授就任以来約300例の食道癌の治療を行い縫合不全は2例のみで1%以下をキープしており、このことは日本トップレベル、もしくはトップであると自負できる成績です。
 胃癌においてはS-1/DOC療法が再発治療のphase1からはじまり現在補助療法におけるphase3にまで発展しており胃癌における最後の補助療法エビデンスの発信において開発初期から関わってこられたことの万感思いを話されました。臨床試験においては『StageⅣ胃癌の治療成績を評価する前向きコホート調査 ならびに 化学療法が奏功したStageⅣ胃癌症例に対するVolume Reduction Surgeryの意義を検証する臨床第Ⅱ相試験:PerSeUS-GC01』にはじまり、JCOG活動においてもPrincipal investigator(PI)を務める80歳以上高齢者胃癌の術後補助化学療法の臨床試験が努力の甲斐あって本年より登録開始まで至りました。Gastric CancerにおいてはStageIVのカテゴリー分類を誌上報告し新たな胃癌StageIVの治療戦略を提唱し国内外より評価されました。さらに日韓中の癌治療学会が共同して行うアジア癌治療学会(FACO)においても、吉田教授が中心となり胃癌に対するConversion therapy(Adjuvant Surgery)の共同研究に発展し吉田教授がPrincipal investigator(PI)となり、CONVO-GC01として1000例以上の登録が現在までされており、これにおいても新しい胃癌StageIVの治療戦略が発信できることを期待しています。このように若い医師に夢を持って自分の道を進んでもらい何かを成し遂げてもらいたいとメッセージされました。
 臨床試験に参加し新たなエビデンスを発信するにおいては吉田和弘教授が就任されてから2016年4月末現在において全国レベルの臨床試験に多数参加し食道癌11試験、胃癌44試験、大腸癌68試験、肝胆膵癌9試験、乳癌21試験、合計153試験、さらに治験においても合計31治験を経験するに至りました。これらを成し遂げるには通常の日常診療にプラスした膨大な事務作業もチーフレベルの医師は費やしており新たなエビデンスを発信するため努力してきました。吉田教授はASCO(米国臨床腫瘍学会)、ESMO(欧州臨床腫瘍学会)などにおいて日本の施設代表者として講演ならびに教育講演も行い、国際交流も多く行いハーバード大学との共同研究、フランスパリ大学との大学間協定、本年はシカゴ大学との短期国際留学協定を結び国内だけでなく海外でも活躍できる人材を育成しGlobal leadershipを執れる若手外科医を育てることを目標としています。
 現在は外科医不足であり特に地域では外科医がいなくなるとも言われている時代です。そのため積極的勧誘活動を行っています。年2回の学生勧誘会、研修医説明会、さらに次世代内視鏡外科ラボセミナーなど勧誘事業を行っています。この努力もあり吉田教授就任以来再入局者も含めると48名に上り、若手医局員獲得にも努力しています。
 学会活動も多く参加し、2016年11月末までに教授自身講演発表30以上、座長・司会も30以上と今年も多忙に活躍されました。さらに今年の特徴は多くの若手医師がFACO、国際外科学会、APDWなど国際学会で発表する機会もあり、来年も多くの医局員が国際的活躍する場を提供して下さるとメッセージされました。
 7月には第13回日本癌治療学会 市民公開講座を執り行い、多くの市民の方々に参加いただき大盛況のうちに無事終了しました。10月にも吉田教授が当番世話人で第292回東海外科学会も開催されましたが過去最高数の演題登録もあり大盛況でこの会も終了することができ、医局員一致団結が更に強まりました。来年はJDDWにおける日本消化器外科大会(福岡:会長)にはじまり、2018年は制癌剤適応研究会、癌免疫外科研究会も会長として行われます。そして佐治名誉教授および恩師である広島大学峠教授も開催された日本癌治療学会を2019年に会長でされることも決定しましたのでこれまでより一層の医局の一致団結が必要になると感じました。

IMG_4601.jpg

最後に恒例ですが2017年のkey wordメッセージとして孟子の「天の時、地の利、人の和」を挙げられました。天の時、すなわちタイミングや、地の利、すなわち環境なども重要ですがそれらを得ても慢心することなく、人の和、すなわち、グループ間での団結や協力、個人そのもの努力なども大切であるという言葉を示されました。来年度も気持ちを引き締めて日々臨みたいと思いました。

IMG_4548.jpg

また、今年の1月14日に設立された 一般社団法人「岐阜の若手外科医を育てる会」について代表理事の操外科病院院長の操厚先生から、活動目的、活動事業、組織概要についてお話がありました。同会は、県民の皆様に良質な外科医療を提供するため、若手外科医の育成、研修、キャリアプランの支援を行っています。当科ホームページのトップページ下部にリンクがあります。ぜひ、ご参照ください。

一般社団法人「岐阜の若手外科医を育てる会」 トップページ

第二外科開講60周年記念祝賀会

続いて、祝賀会を行いました。

IMG_4650.jpg
乾杯のご挨拶は吉田教授より

IMG_4630.jpg
司会は松橋先生と浅野先生

IMG_4613.jpg
アンサンブルクリニックによる生演奏がありました。(同門:須原先生、松尾先生、山田敦子先生、さらには腫瘍病理学教授の原明教授御夫妻が中心となって多方面で活動されています)
IMG_0339.jpg IMG_0340.jpg
IMG_0360.jpg IMG_0342.jpg
IMG_0344.jpg IMG_0346.jpg
IMG_0349.jpg IMG_0352.jpg
IMG_0354.jpg IMG_0375.jpg
IMG_0377.jpg IMG_4696.jpg

佐治名誉教授ご夫妻、吉田教授ご夫妻が各テーブルを回られ記念撮影を行いました。

IMG_4704.JPG IMG_4708.JPG
IMG_4690.JPG IMG_4700.JPG
R.jpg S.jpg
T.jpg U.jpg

IMG_4668.jpg IMG_4677.jpg
安江先生(安江病院会長) 三澤先生(総合犬山中央病院:顧問)
IMG_4717.jpg IMG_4721.jpg
山森先生(下呂温泉病院理事長) 戸田元看護部長

各先生方から2外科の思い出などについてお話いただきました。

IMG_4777.jpg
来年度入局予定の北澤先生(岐阜大学病院研修)、川尻先生(高山赤十字病院研修)も参加してくれました。
IMG_4780.jpg
閉会の挨拶 佐治名誉教授

IMG_4609.jpg

大変お忙しい中、多くの先生方にご参加いただき誠にありがとうございました。おかげで式典も大盛況のうちにおわることができました。来年の同門会で先生方にお会いできることを楽しみにしています。先生方のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
また、今回の同門会は、第二外科開講60周年ということで、60周年記念式典という形で開催されました。開講60周年という歴史を感じ、多くの先輩方が築き上げてきた伝統の重みを感じ、身の引き締まる思いがしました。次の節目の10年、第二外科が更に飛躍し、ますます発展できるよう研鑽を積んでいこうと思います。