診療内容(小児外科について)

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小児外科について

診療体制

 岐阜大学では過去に小児外科診療が行われておりましたが、近年になり岐阜県総合医療センター、長良医療センターにその役割を移転しておりました。しかしより高度で専門性の高い診療を行うために、平成30年4月より小児外科診療を再開することと致しました。今回の診療再開にあたり、2014年より京都府立医科大学と岐阜大学、岐阜県総合医療センター、長良医療センターを中心に京都岐阜小児外科カンファレンス(KGPS)という勉強会を立ち上げ準備してまいりました。  
 小児外科ではこどもの成長・発達を考慮し、手術時期や手術方法をきめ細かく検討していくとともに、大学病院という利点を生かして小児科、消化器外科内科、呼吸器外科、心臓血管外科、泌尿器科などの専門医と協力して手術を行うこともあります。
 また最近では成人外科で普及が進んでいる胸腔鏡や腹腔鏡を用いた鏡視下手術は、小児外科手術にも導入されてきております。当科では小児にこそ低侵襲で傷が小さいこれら鏡視下手術が必要と考え、積極的に導入しております。

担当医

吉田和弘 教授
昭和59年卒業
加藤充純 講師
平成9年卒業
坂野慎哉 医員
平成25年卒業
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小児外科で取り扱う疾患

 小児外科では、生まれたばかりの新生児から16歳未満の中学生までを対象に、心臓血管外科(心臓や大血管)、脳神経外科(脳や脊髄)、整形外科(骨や筋肉)領域以外の疾患の手術治療を中心に行っております。

主な疾患

①鼠経ヘルニア・陰のう水腫

 お腹の中の内臓(腸や大網(脂肪)、卵巣など)が飛び出してきて鼠径部が腫れる病気で、いわゆる「脱腸」です。こどもの外科手術では一番多い病気で、生後間もなくは自然に治ることもありますが基本的には手術でしか治せません。手術はヘルニアの原因になっている腹膜の穴を糸で縛り、内臓が脱出しないようにします。当院では昔から行われている鼠径部切開法に加え、腹腔鏡による手術も行っております。

②臍ヘルニア

 いわゆる「でべそ」です。多くの臍ヘルニアはおなかの筋肉が発育してくる1歳頃までに自然に治ったり、綿球で圧迫する方法などで改善します。1歳を越えてもヘルニアが残っている場合や、皮膚がたるんでしまってお臍の形が悪くなった時には、手術が必要になることもあります。

③急性虫垂炎

 大腸の入り口近くにある虫垂が化膿した状態で、いわゆる「盲腸」としてよく知られている病気です。小・中学生に多い病気ですが、幼児期に発症することもあります。軽症の場合では抗生剤治療で治ることもありますが、中等症以上では手術の方が早く確実に治ることが多くあります。最近では腹腔鏡下手術を積極的に行っております。

④便秘症

 こどもの便秘の大部分は原因不明で、最近増えてきております。1週間に3回以下の排便は改善した方が良いといわれています。多くの便秘症は生活や食事の指導、薬物治療(内服、坐薬、浣腸など)で治りますが、稀に腸そのものに異常があって便が出せない場合があります。この際には外科的治療が必要となることもあります。

⑤その他

頚部
正中頸嚢胞、側頸瘻、梨状窩瘻、リンパ管腫、血管腫
呼吸器
嚢胞性肺疾患、肺分画症
食道
異物の誤嚥・誤飲、胃食道逆流症、先天性食道閉鎖症、食道狭窄症(先天性)、食道アカラシア
肝臓・胆道
胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症、胆石、門脈圧亢進症
消化管
肥厚性幽門狭窄症、胃軸捻転、消化管穿孔、腸閉鎖症、腸回転異常症、腸重積症、メッケル憩室、腸管重複症、腸閉塞、ヒルシュスプルング病、直腸肛門奇形、肛門周囲膿瘍・乳児痔瘻、裂肛、壊死性腸炎、胎便性腹膜炎、腸管ポリープ、鎖肛
腹壁・臍
臍帯ヘルニア、腹壁破裂、臍炎・臍肉芽腫、陰嚢水腫・精索水腫・ヌック水腫
腫瘍
神経芽腫、ウイルムス腫瘍、肝腫瘍、胚細胞腫瘍(奇形腫)、横紋筋肉腫
など