教室紹介

岐阜県内を中心に、地域に根ざした医療、次世代を担う人材育成、
臨床研究や基礎研究を通じて周術期医療の質向上を目指します。

ごあいさつ

ホームページリニューアルに向けて

2017-飯田宏樹写真.jpg 教授に就任して8年目を迎えることになりました。2013年に日本麻酔科学会東海・北陸地方会、2015年に第19回日本神経麻酔集中治療学会を会長として開催しました。2014年4月から岐阜大学病院の副病院長を拝命し、周術期運営最適化プロジェクトチームの責任者として手術枠の調整・増加、手術内容・ICU使用患者の曜日毎の均霑化、手術の日勤帯への集約による効率化を通じ手術件数増加と共に安全性の向上に努めてきました。また、ペインクリニック外来の週間予定を見直し、透視下ならびにエコーガイド下ブロックを含めた種々のインターベンションを手術室・透視室・外来処置室で充分こなせられるようにしました。加えて緩和ケア部門も医局員の活躍の場の一つとなり、痛みで苦しむ患者をトータルで治療できる体制を整えました。このことが、今年夏には第51回の日本ペインクリニック学会を岐阜の地で開催することに繋がっており、さらに2019年には日本慢性疼痛学会も会長として岐阜で開催することになりました。
2017年4月から「周術期女性活躍支援講座」という寄附講座の設立が決まりました。専門医取得のための期間は後期研修開始から3-4年であり、このとき年齢が30歳前後に達している人がほとんどで、女性医師にとって結婚、出産、育児の時期と重なる場合が多いのが実情です。出産・育児により一次的にも医師のキャリアが中断されることは専門医を目指す当人達にとっても不安材料であります。多くの病院で長時間勤務、当直業務、緊急呼び出しへの対応が求められる医師の勤務体制を考えると、出産・育児と仕事の両立には他職種よりも困難が伴うことは予想に難くありません。日本麻酔科学会では20-30歳代の会員の4割が女性です。出産育児のために休業し、職場復帰を考えているが技術面で不安な医師や、休業中に医局を離れ、復帰するための指導現場、その後の勤務先を探している医師が存在すると思われます。当教室においても勤務者の半数以上が女性で、女性医師中その3分の1に小学生以下の子供がおり、勤務体制に配慮を要している現状があります。この講座の設立・運営によって、女性医師が周術期管理に参加するのをサポートすることにより、将来、女性医師が該当分野で活躍しやすくなってくれることを期待しています。
今後の方向性として、岐阜の地域医療を支えることのできる専門性の高い麻酔科医のマンパワーを育て、安全で安心な医療を提供できるようにしたいと考えています。現在、岐阜県には麻酔科専門医のいない地区がまだ広範囲に存在しています。この環境を整えることに、時間を割いていくつもりです。加えまして、「日本ペインクリニック学会」を会長として開催することを一つのステップとして、この地域に痛み治療の組織的な基盤作りを進展させ、痛みで苦しむ患者を全面的にサポートできる体制を築き、岐阜大学の活動性をアピールできる機会を作るように進めてまいります。教室の総力を挙げて、臨床・教育・研究のレベルをより一層充実させ、集中治療を含む周術期管理や痛み治療等のサブスペシャリティーにおいても全国に誇れる信頼される麻酔科医師をより多く輩出できるように努めていきたいと考えています。

平成29年3月9日
岐阜大学大学院医学系研究科 麻酔・疼痛治療科
教授 飯田 宏樹

平成23年のごあいさつ

初代の山本道雄教授(慶応義塾大学出身)、二代目土肥修司教授(札幌医科大学出身)の後を受け、岐阜大学大学院医学系研究科麻酔・疼痛制御学分野の三代目教授として平成22年5月に就任いたしました。私は、昭和56年に岐阜大学を卒業し、母校の大学病院、関連病院、国内・国外の留学先で臨床業務と研究に従事して参りました。高名な前二代の教授の築かれた母校の岐阜大学麻酔・疼痛制御学分野を引き続き継承できる名誉に身に余る重責と感じています。

私は、科学として臨床をとらえ、日常の臨床の中から新たな情報の集約を可能にすることができるよう、教育・研究とバランスよく診療体制を組み、それによってアカデミックな感覚をもって臨床に立ち向かう優れた医師を育てるような教室運営を目標としています。そのためには、大学だけでなく、関連病院を含めて、働いているスタッフがプロとして充実した仕事ができるような環境作りが第1だと考えています。日常の周術期管理に加えて、疼痛治療・心臓麻酔・集中治療等のサブスペシャリティーが充分に研修でき、それぞれの専門医を取得できる研修システムを関連病院を含めたグループ全体として作りたいと考えています。大学は人材のバッファーやリザーバーとなって、研究を含めた科学的活動の中心となるように活動し、確固たる研修システムを作り、麻酔科医を目指す若い医師たちが魅力を感じる組織作りをしたいと考えています。それに加えて麻酔科領域は女性医師の割合が高いのも特徴ですので、結婚・出産・育児を行いながら、専門医としてのキャリアアップができる環境を各関連病院とも協力して築く必要があると思っています。このような体制を基に、グループ全体としてマンパワーも充実させ、当教室や岐阜大学全体の発展にとどまらず岐阜県の地域医療のおける麻酔科医の活躍を約束できるようにしたいと思います。

平成23年4月1日
岐阜大学大学院医学系研究科 麻酔・疼痛治療科
教授 飯田 宏樹