一定の影響はありますが、必ずアレルギーになるというわけではありません。
アレルギーには一定の遺伝的要素が関係しますが複数の遺伝的要因に加えて環境要因も複雑に絡み合って発症すると考えられます。食物アレルギーの家族歴があると食物アレルギーになりやすいという報告やアトピー性皮膚炎の家族歴があるとアトピー性皮膚炎になりやすいというような報告、気管支喘息の家族歴があると気管支喘息になりやすいという報告などがあります。ただしいずれも、必ずアレルギーになるというわけではありません。
母乳栄養には様々なメリットがありますが、母乳栄養だとアレルギーになりにくいとまではいえません。
母乳栄養と気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどとの関係を調べた様々な研究があります。予防効果があったとする研究やなかったとする研究など様々です。これらをまとめて関係があったかなかったかを調べるメタ解析の結果からも、結論ははっきりとはしていません。また、混合栄養児が母乳を増やす事でアレルギーが予防できるという証拠もはっきりしません。母乳栄養のみに過度にこだわる必要はないと考えられます。