耳鼻咽喉科としては、アレルギー性鼻炎や好酸球性副鼻腔炎の合併に気をつける必要があると考えます。これら鼻疾患を治療することでぜん息のコントロールも良くなることが報告されています。鼻症状(鼻漏、後鼻漏、鼻閉、嗅覚障害)などがある場合は、主治医と相談の上、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
気管支ぜん息の治療の基本は吸入ステロイド薬になります。咳嗽等の症状の強い患者さんへはβ刺激薬の合剤やCOPD合併のある患者さんでは抗コリン薬の合剤も現在使用可能です。吸入は薬剤師が丁寧に説明しますから安心して下さい。継続も毎日の歯みがきと同じようにタイミングを決めて行えば可能と思います。
気管支ぜん息は全国で500万人以上患者さんがいて、だれでも発症する可能性があります。また、最近では50歳以上の発症も増えています。ただ、正確な診断治療により症状が良くなり、日常生活が他の人と全く変わらない生活が行える患者さん、完全に治る患者さんもいますので、治療は長期になることもありますが、根気強く継続することが大事です。