第48回日本医学放射線学会秋季臨床大会イメージインタープリテーションセッションに参加して
木沢記念病院 放射線科 金子 揚 (平成15年 岐阜大学卒)
副賞としてJRC特製革性マウスパッドを頂きました(^^)
平成24年9月に長崎で開催されました、第48回日本放射線学会秋季大会のイメージンタープリテーションセッションにおいて、第1位を獲得いたしましたので、ここにご報告させていただきます。個人的には3年ぶり2回目の1位となります。また医局の後輩である岐阜中央病院の渡邊春夫先生が第2位を獲得し、岐阜大学関連病院でワンツーフィニッシュし、岐阜大学放射線科が他大学を凌駕したと言っても過言ではない結果となり、喜ばしい限りです。
学会の午後のセッションが終了し、参加者が大ホールに集結し、会は始まりました。おそらく、300~400人は参加していたのではないかと思います。解答者がスライドを用いて診断過程および診断を提示し、その後正しい診断を発表、解説するという形式です。問題は急性膵炎、BCG骨髄炎、アレルギー性気管支肺アスペルギローシス、Sturge-Weber症候群、Splenosisの5症例が出題されました。私は4/5問正解であり、入賞はいけるなという確信はありました。しかし、優秀者発表のスライドでは名前がなく、「あれっ」と思いましたが、よくみると、1位の名前が隠されていて、しかも正解数4問。密かにガッツポーズをしました。喜びをわかちあうはずの隣にいた加藤先生はカステラを買いに先に帰ってしまっていましたが・・・。
上記の疾患は放射線科医であればお馴染みの疾患ばかりです。しかし、いずれの問題も容易には診断できない症例でした。例えば第1問の急性膵炎の症例は炎症が胃・食道に沿って上行性に進展していた症例でした。正解率は10%で、common diseaseの非典型例は難しいと再認識させられた症例です。
さて、医局員の皆さまには私のクイズ好きは有名であると思います。確か入局4年目の時からチャレンジを始めましたが、当初は総会のフィルムリーディングにおいては1問も正解できないことが2年続きました。そのような悔しい経験もありましたが、チャレンジを継続したことが今につながっていると思います。もちろんクイズに正解できたからといって、それが放射線科医の実力であるかといえば、そうではありません。しかし、クイズ症例を通して学んだことが、後々実臨床で必ず役立ちますし、また実臨床で培った実力がなければ、クイズにも正解できません。診断医を目指す若い先生には積極的にチャレンジしてほしいと思います。
今回このような賞をいただいて、木沢記念病院放射線科の同僚や、兼松先生をはじめ岐阜大学附属病院放射線科の先生方と喜びを共に分かち合うことができたことが何よりも喜ばしいことでした。最後になりましたが、岐阜大学附属病院放射線科の兼松雅之先生はじめ、諸先生方に日ごろのご指導に対しこの場を借りてお礼申し上げます。