第24回骨軟部放射線研究会イメージインタープリテーションセッション全国2位獲得報告
岐阜大学 放射線科 加藤 博基 (平成11年 岐阜大学卒)
平成25年1月25日(金)~26日(土)の2日間、沖縄県那覇市で第24回骨軟部放射線研究会が開催されました。骨軟部領域を専門とする放射線診断医が集う、専門性の高い研究会であり、私は6年連続で参加(4年連続で発表)させて頂いております。放射線科診断医だけでなく、骨軟部領域を専門とする病理医も参加して熱いディスカッションが繰り広げられるため、非常に勉強になる研究会です。例年は東京で開催されることが多いですが、今回は沖縄で開催されるとのことで、自然とモチベーションが上がっていました。
演題数は42題と例年以上に多く、広い会場は多くの参加者で賑わっていました。1日目は12時25分に開会の挨拶があり、全国の様々な施設からの発表が続きます。珍しい疾患や興味深い研究ばかりで、少しでも知識を吸収しようと集中していると、あっという間に時間が過ぎていきました。苦手な領域の発表もありましたが、少しでも苦手意識が克服できるようにと集中力を切らさずに拝聴しました。26演題の発表が終了した後、琉球大学整形外科の先生から悪性骨軟部腫瘍切除後の再建法に関する特別講演がありました。診療科の枠組みを超えて最先端の知識を共有できることが、この研究会の魅力です。
2日目は8時45分から開始となり、私の発表は10時前に予定されていました。初めてこの研究会で発表した時は大変緊張したことを覚えていますが、発表の回数を重ねる度に、少しずつ自分の知識も増えてきて、自信を持って発表できるようになっています。そして、準備した通りに自分の発表を終えることができ、発表が終わると、また余裕を持って他の発表を聞くことができました。予定通りに全42演題の発表が12時前に終了しました。世話人会報告、フェローシップ報告の後、参加者が最も盛り上がるフィルムリーディングセッションが始まります。骨軟部領域の専門性の高い画像診断クイズ大会ですが、自己研鑽のために、この研究会のフィルムリーディングセッションには自分なりに考えて解答するように努めています。
フィルムリーディングセッションの解答は骨軟部放射線研究会のホームページで参加者だけが閲覧できるようになっていますので、この場に示すことは控えさせて頂きますが、私の印象では、今年は例年より少し難易度が低かった印象です。全解答が発表された後、表彰式が行われました。1位の先生は1名だけでしたが、全問正解されていました。私は5問中4問正解で2位タイとなり、優秀賞の表彰状と副賞として20年ものの泡盛を頂きました。大変高価なお酒だそうです。岐阜では大雪が降る中、暖かい沖縄に来られただけでも幸せなのに、大変光栄な賞を受賞できて、二重の喜びでした。
私は頭頸部領域を専門としておりますが、日常の画像診断では全身の疾患に関する知識が要求されるので、領域の壁を越えて研鑽を積む必要があります。これからも岐阜県の画像診断レベルが少しでも向上するように、微力ながら努力し続ける所存ですので、ご指導・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。