東西レントゲンカンファレンス全国2位獲得報告
岐阜大学 放射線科 加藤 博基 (平成11年 岐阜大学卒)
平成25年2月22日(金)~23日(土)の2日間、東京ステーションコンファレンスで第32回日本画像医学会が開催されました。日本画像医学会は"放射線診断医、臨床各科医師、病理診断医によるコラボレーション"をテーマとした学会であり、各セッションではあるテーマについて放射線診断医、臨床各科医師、病理診断医がそれぞれの切り口で講演するという、他に類を見ない試みの学会です。多くのセッションが別会場で並行して行われていたので、どの講演を聞こうか迷ってしまいました。
学会は2日間の日程で開催されましたが、1日目の最後に東西レントゲンカンファレンスが行われました。これは東京レントゲンカンファレンスと関西レントゲンカンファレンスの交流を兼ねて企画され、東日本の施設から出題された問題を西日本の施設が読影し、西日本の施設から出題された問題を東日本の施設が読影していました。いわゆるフィルムリーディングセッションですが、問題は参加者へ事前に知らされず、講演の間に学会場のスクリーンに映し出されたものか、ロビーの液晶モニターに映し出されたものを見て、解答するという形式でした。問題は難しく、しかもスライドショーで自動的に画像が切り替わります。切り替わりが早く、画像を細部まで見るのは困難で、病歴すら全て読み切れません。これは解答者が少ないからチャンスがあるかもしれないと思って、自分の解答を提出しておきました。
問題の解説が始まると、やはり意外な答えが次から次へと出て、会場がどよめく場面が度々ありました。そして全ての解説が終わった後、解答した参加者の中から成績優秀者が発表されました。1位の方の発表の後、成績優秀者(2位タイ)として発表された6名の中に自分の名前があり、会場前のステージで大会長の先生から賞品を授与されました。放射線科診断医はフィルムリーディングを好む人種のようで、珍しい疾患を当てることに醍醐味を感じることは理解できますが、自分は日常のありふれた疾患の画像診断を確実に行うことを常に心がけています。これからも自分の読影スキルを磨きつつ、それを患者さんに還元できるように努力したいと思います。