第88回日本心臓血管放射線研究会 症例検討会 1位 獲得報告
大垣市民病院 放射線診断科 藤本敬太(平成26年 岐阜大学卒)
2019年1月26日に、福岡県久留米市で、第88回日本心臓血管放射線研究会が開催されました。画像診断の領域の中でも特に心臓・大血管の画像診断にfocusした勉強会で毎年夏と冬の年2回、勉強会が開催されています。演題数は少数ながら心臓・血管領域の画像診断に熱意を持って取り組んでおられる先生方の発表はどれもハイレベルであり、非常に刺激になります。この勉強会では毎回、症例検討会と題したフィルムリーディングセッションがあります。症例の提示は当日、フロアで流されるスライドショーのみ。朝8時からの学会で提示が開始され、締切は午後2時頃という非常に短期間しか提示されません。毎回チャレンジをしていましたが、今回はかなりの難易度で、正解を導き出せるかも難しいと感じました。
いざ正解発表を聞くとなかなか難しい問題揃いで、1問は正答者ゼロ、1問は正答者がわずか2人という結果になりました。ビギナーズラックというべきか、驚くべきことにこの2人の正解者の中に自分が入ってしまいました。(もう1人はこの分野の大御所、眞鍋先生でいらっしゃいました)。この症例検討会の表彰には慣習があり、もし1位が複数名の場合、学年が若い方を上位にするというものがありました。そんな幸運も重なり、なんと自分が1位を獲得することになりました。余りの驚きと興奮で、自分が何とコメントしたのか、正直支離滅裂な事を話していたのではないかと思います。
心臓領域を自分の専門分野の一つとしてやってきたのですが、自分のやり方で正しいのか、診断は正しいのか悩みながらやってきた中で今回の結果を受けて、努力は無駄ではなかったな、と感じました。また難しい問題でも臆せず取り組むこと、画像に真摯に向き合うことの大切さは岐阜大学の金子 揚 先生や加藤 博基先生、大垣市民病院の曽根 康博先生を始めとする放射線科の諸先生方に常々教えられてきたことであり、今回それが結果につながったのだと思います。今後も研鑽を積んで、より良い結果につなげていきたいと思います。
副賞として、五三焼(長崎カステラの最高峰!)と波佐見焼のバターケースを頂きました。とてもキレイな小物入れなんですが、もったいなくて使えません...。