診療内容

関節リウマチ

スタッフ

整形外科 助教
田中 領

概要

関節リウマチは、滑膜炎により骨軟骨破壊(骨びらん)を引き起こします。そのまま放置すればやがて関節破壊による関節機能障害につながり、社会生活(就労等)だけではなく日常生活に大きく支障をきたします。また、この病気は関節だけではなく、脊椎や肺などにも障害を引き起こし長期的には生命予後にも影響します。
治療は出来るだけ早期に開始することが望ましいです。『最近、手のゆびや足のゆびが腫れている』『朝起きると手がこわばってる』『関節を押さえると痛い』といった症状は関節リウマチの可能性があるため、早期にリウマチ専門医を受診することを勧めます。

薬物治療

最近は薬物治療が進歩し、メソトレキセート(MTX)を中心とした内服治療だけではなく、炎症を引き起こす物質;サイトカイン(TNFα、IL-6等)や炎症を引き起こす細胞;T細胞を強力に抑制する作用を持つ生物学的製剤治療があります。
これらの薬剤による治療方法を疾患活動性(リウマチの程度)によって選択し、リウマチの疾患活動性を早く鎮める(低疾患活動性、寛解)ことで関節破壊を抑制し、その状態を維持することがリウマチ治療の目標となります。
現在当科で使用している生物学的製剤については以下の通りです。

生物学的製剤一覧表

MTX併用 剤形 投与間隔 特記事項
レミケード 必須 点滴静注 初期投与 0、2、6週 期間短縮・増量可能
維持投与 1回/8週
エンブレル 必須ではない 皮下注 25mg製剤 2回/週 自己注射可能
50mg製剤 1回/週
ヒュミラ 必須ではない 皮下注 1回/2週 自己注射可能
MTX非併用時、増量可能
シンポニー 必須ではない 皮下注 1回/4週 倍量まで増量可能
シムジア 必須ではない 皮下注 初期投与 0、2、4週 自己注射可能
維持投与 1回/2週
アクテムラ 必須ではない 点滴静注 1回/4週
皮下注 1回/2週 皮下注製剤 自己注射可能
オレンシア 必須ではない 点滴静注 初期投与 0、2、4週
維持投与 1回/4週
皮下注 1回/週 皮下注製剤 自己注射可能

また、各製剤は以下のようにして作用する事により、関節リウマチの病態を制御すると考えられています。

各生物学的製剤の作用点についてのシェーマ

関節リウマチの薬物治療では、一般的な副作用と各製剤に特徴的な副作用があります。
これらの副作用を極力予防する事、また、副作用が出現した際に早く対応し重症化させないためにも治療開始前に必要な検査を施行し、治療期間中も定期的に検査を行います。

手術治療

関節リウマチの症状が進行し関節破壊に至った場合は、薬物治療のみで関節が元に戻ることは大変難しくなってきます。『最近腫れて痛いことはなくなったのに動かすと痛い』『突然指が伸ばせなくなった』『動かせるのに使いにくい』といった症状は、手術(人工関節置換術、腱再建術等)により関節機能を回復することが期待できます。以下に当科施行している手術の内、主だったものを紹介します。

関節:膝関節・股関節の変形に対する人工関節置換術と、足部の変形に対する関節形成術を紹介します。手術の際は、当科関節班と協力して行います。

(人工膝関節全置換術)
(人工肘関節全置換術)
(人工股関節全置換術)
(足趾形成術)

手:手指・手関節の手術を紹介します。手術の際は、当科手の外科班と協力して行います。

(手関節形成術、指節間関節固定術)
(伸筋腱断裂に対する伸筋腱移行術)

脊椎:環軸椎亜脱臼に対する頚椎固定術について紹介します。手術の際は、当科脊椎班と協力して行います。

(環軸椎亜脱臼に対する後方固定術)

業績

2010年

  1. Tanaka R, Takemura M, Sato M, Yamada Y, Nakagawa T, Horibe T, Hoshi M, Otaki H, Ito H, Seishima M, Shimizu K. Comparison of chemiluminescence enzyme immunoassay (CLEIA) with ELISA for the determination of anti-cyclic citrullinated peptide antibodies. Clin. Chim. Acta 411: 22-25, 2010.

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