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基礎コース(1年次)
1.基本的診察・検査・診断・治療計画
一般目標
基本的な医療面接と診察、検査を行い、診断を行う能力を習得する。その上で、適切な治療方法について計画を立案する。
行動目標
- 患者の心理的・社会的背景を考慮した上で、適切に医療面接を実施する。
- 全身状態を考慮した上で、顎顔面及び口腔内の基本的な診察を実施し、診察所見を解釈する。
- 診察所見に応じた適切な検査を選択、実施し、検査結果を解釈する。
- 病歴聴取、診察所見及び検査結果に基づいて歯科疾患の診断を行う。
- 診断結果に基づき、患者の状況・状態を総合的に考慮した上で、考え得る様々な一口腔単位の診療計画を検討し、立案する。
- 必要な情報を整理した上で、わかりやすい言葉で十分な説明を行い、患者及び家族の意思決定を確認する。
2.基本的臨床技能等
一般目標
検査、診断、治療を実施する上で、基本的な臨床技能を習得する。安全な治療を行うための、基本的な全身管理および応急処置を習得する。
行動目標
- 歯科疾患を予防するための口腔衛生指導、基本的な手技を実践する。
- 一般的な歯科疾患に対応するために必要となる基本的な治療及び管理を実践する。
a.歯の硬組織疾患 b.歯髄疾患 c.歯周病 d.口腔外科疾患
e.歯質と歯の欠損 f.口腔機能の発達不全、口腔機能の低下 - 基本的な応急処置を実践する。
- 歯科診療を安全に行うために必要なバイタルサインを観察し、全身状態を評価する。
- 診療に関する記録や文書(診療録、処方せん、歯科技工指示書等)を作成する。
- 医療事故の予防に関する基本的な対策について理解し、実践する。
3.患者管理
一般目標
有病者に対する知識および歯科治療時の注意点を習得する。
行動目標
- 歯科治療上問題となる全身的な疾患、服用薬剤等について説明する。
- 患者の医療情報等について、必要に応じて主治の医師等と診療情報を共有する。
- 全身状態に配慮が必要な患者に対し、歯科治療中にバイタルサインのモニタリングを行う。
- 歯科診療時の主な併発症や偶発症への基本的な対応法を実践する。
- 入院患者に対し、患者の状態に応じた基本的な術前・術後管理及び療養上の管理を実践する。
4.患者の状態に応じた歯科医療の提供
一般目標
ライフステージや障害に合わせた適切な歯科治療を理解し、実施する。
行動目標
- 妊娠期、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期の患者に対し、各ライフステージに応じた歯科疾患の基本的な予防管理、口腔機能管理について理解し、実践する。
- 各ライフステージ及び全身状態に応じた歯科医療を実践する。
- 障害を有する患者への対応を実践する。
5.歯科専門職の連携
一般目標
歯科衛生士、歯科技工士および他の医療職との連携や、その役割について理解をする。
行動目標
- 歯科衛生士の役割を理解し、予防処置や口腔衛生管理等の際に連携を図る。
- 歯科技工士の役割を理解し、適切に歯科技工指示書を作成するとともに、必要に応じて連携を図る。
- 多職種によるチーム医療について、その目的、各職種の役割を理解した上で、歯科専門職の役割を理解し、説明する。
6.多職種連携、地域医療
一般目標
がん患者など、全身疾患を有する患者へのケアシステムについて理解をする。
行動目標
- 地域包括ケアシステムについて理解し、説明する
- 地域包括ケアシステムにおける歯科医療の役割を説明する。
- がん患者等の周術期等口腔機能管理において、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、多職種によるチーム医療に参加し、基本的な口腔機能管理を経験する。
- 歯科専門職が関与する多職種チーム(栄養サポートチーム、緩和ケア、周術期口腔ケア等)について、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、チーム医療に参加し、関係者と連携する。
- 入院患者の入退院時における多職種支援について理解し、参加する。
7.地域保健
一般目標
地域保健における仕組みや歯科医の役割について理解をする。
行動目標
- 地域の保健・福祉の関係機関、関係職種を理解し、説明する。
- 保健所等における地域歯科保健活動を理解し、説明する。
8.歯科医療提供に関連する制度の理解
一般目標
歯科医療を含む医療の制度および法制度について理解をする。
行動目標
- 医療法や歯科医師法をはじめとする医療に関する法規及び関連する制度の目的と仕組みを理解し、説明する。
- 医療保険制度を理解し、適切な保険診療を実践する。
- 介護保険制度の目的と仕組みを理解し、説明する。